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いつか、またどこかで会おうよ

こんにちは、金益見(きむいっきょん)です。

普通のおっさんがヒーローだった

今日のタイトルは、ジャーナリストの玉本英子さんの名言。

 

私は講義でよく「かっこいい大人と沢山出逢うといいよ。そしたら、この世って捨てたもんじゃないなって思えるから」と学生に話す。

 

2001年から毎年イラクに通い、中東地域や紛争地域を中心に取材を続ける玉本さんは、私が敬愛してやまない「かっこいい大人」のひとりだ。

 

以下は、玉本さんのインタビュー↓

www.fragmentsmag.com

 

2014年にヤズディ教徒がISに襲撃された。

少数宗教であるヤズディ教徒は、今まで様々な迫害を受けてきた。

イラク戦争後は、イスラム武装勢力から「悪魔崇拝」と狙われるようになり、今から3年前の夏、ヤズディ教徒の移住地域が、ISから大規模な襲撃を受けた。

改宗しなかった男性たちは全員殺害、逃げ遅れた女性たちは拉致され、強制結婚(という名のレイプ)させられた。

現在も1000人以上がIS支配地域で監禁されているという、今も続く深刻な問題だ。

 

夫を殺され、拉致され、ISの戦闘員と強制結婚させられた19歳(当時)の女性を救った、モスルで暮らす男性のことを、玉本さんはこう言った。

 

「普通のおっさんがヒーローだった」

  

その男性は明け方に家の前で水をまいていた時に、たまたまその女性に助けを求められたという。彼は、部屋着で逃げ出してきたヤズディ女性を即座の判断でかくまった。

ISの支配下にあったモスルで暮らしていた男性が、ヤズディ教徒を助けたことが見つかれば自分も家族も殺されかねない。

それでも彼は、必死で助けを求める女性を近所のひとに見つからないように家に入れ(当時女性は乳児も抱えていた)5日間かくまい、脱出を助けた。

 

脱出に成功した女性は現在、子どもと共にドイツで暮らしている。

 

玉本さんがその男性にインタビューした記事はコチラ↓

 https://mainichi.jp/articles/20170228/ddl/k27/040/419000c

 

 

上記の記事をコピーしてくれている時、玉本さんは言った。

 

「困ってるひとを助けるって、本当は普通のことなんだよ」

 

「映画のヒーローみたいに派手じゃないかもしれないけど、ひとが困っていたら普通に助ける。私もそうありたいし、そんなひとが増えたら何か変わると思う」

 

玉本さんは、こういう言葉をズバッとドヤ顔で言わない。

本当に普通に話す。

 

玉本さんが毎年イラクに行くのは、「そこに友達がいるから」だという。

 

知り合った。

友達になった。

友達が助けを求めているなら、できるかぎりのことはしたい。

 

玉本さんのスーツケースの中身は、機材以外はほとんどお土産だという。

(女性たちには、フェイスパックがとても喜ばれるらしい)

 

私もひとが普通に暮らせる社会を作りたいし、普通にひとを助けられるような学生を育てたい。

 

 

先週、

「先生がいつも言うかっこいい大人ってどんなひとですか?」

と学生が質問してくれたので、玉本英子さんのことをブログに書きました。

  

f:id:ikkyongold:20170504191004j:image

写真はアジアプレスで、玉本さんのデスクの前に置かれていた、防弾チョッキ

 

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